産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをかけた戦略展開
~四國今治タオル集積內(nèi)企業(yè)の事例研究~
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
けた戦略展開」
要約
本稿の目的は、衰退し行く産業(yè)の集積の中でも成長を遂げている企業(yè)に注目し、個別企
業(yè)が個々に直面する危機(jī)に対してどのように生き殘りをかけた戦略展開を行うのかという
戦略的企業(yè)行動を明らかにすることである。本事例が示すものは、単に衰退期に個別企業(yè)
がとる戦略的企業(yè)行動を捉えるだけではない。同じ産業(yè)集積內(nèi)で同じ業(yè)務(wù)形態(tài)を有してい
た企業(yè)が、個々の危機(jī)に対しそれぞれの戦略的行動をとり、その結(jié)果として個々の生存領(lǐng)
域を見つけ成長しているという事実である。衰退する産業(yè)集積の中で、個別企業(yè)の生き殘
りをかけた取り組みを環(huán)境適応という視點から捉え、一企業(yè)として、集積が衰退した際に
どのような対応を取ったかを分析した。そして、本研究ではマイルズ=スノーの環(huán)境適応
理論に企業(yè)の內(nèi)外諸要因を加えた新しい見地からの分析を行い、衰退産業(yè)集積內(nèi)の個別企
業(yè)の生き殘りをかけた戦略展開を明らかにした。また、個別企業(yè)の集積に対する間接的フ
ィードバックの存在を指摘した。
~目次~
はじめに
1. 研究の目的
2. 先行研究
2-1. 産業(yè)集積に関する研究
2-1-1. 組織の衰退に関する研究
2-1-2. 繊維産業(yè)の現(xiàn)狀
2-2. 地域中小企業(yè)経営に関する研究
2-3. 環(huán)境適応理論に関する研究
2-3-1. 環(huán)境適応理論における 3 つの問題點
2-4. 先行研究の限界
3. 研究課題と分析枠組み
3-1. 研究課題
3-2. 分析枠組みと仮説
3-3. 研究対象と選択理由
3-4. 調(diào)査・分析方法
4. 事例研究
4-1. タオル産業(yè)集積地今治
4-1-1. 今治とは
4-1-2. 今治タオルの生産工程
4-1-3. 愛媛における綿業(yè)の歴史
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けた戦略展開」
4-1-4. 今治地方における綿織物の歴史
4-2. 今治タオルの歴史
4-2-1. タオルの登場
4-2-2. 戦前の今治タオル
4-2-3. 戦後復(fù)興期
4-3. 安定成長期
4-3-1. タオル需要の変化に伴う生産形態(tài)の変化
4-3-2. OEM 生産とは
4-3-3. OEM 生産の流行による今治への変化
4-3-4. 七福タオルの転機(jī)
4-3-5. 池內(nèi)タオルと菅英紋織
4-4. 最盛期
4-4-1. 七福タオル
4-4-2. 池內(nèi)タオル
4-4-3. 菅英紋織の転機(jī)
4-4-4. タオル生産量日本一に迫る影
4-5. 衰退期
4-5-1. タオルの海外輸入の深刻化
4-5-2. 繊維セーフガード(TSG)の発動要請
4-5-3. 池內(nèi)タオルの転機(jī)
4-5-4. 七福タオルと菅英紋織
4-6. 今治タオルの現(xiàn)狀
4-6-1. 産業(yè)危機(jī)-今治タオル企業(yè)の減少
4-6-2. 今治タオルブランド
4-6-2-1.今治タオルブランドの導(dǎo)入と各企業(yè)の反応
4-6-3. 七福タオルの現(xiàn)狀
4-6-4. 菅英紋織の現(xiàn)狀
4-6-5. 池內(nèi)タオルの現(xiàn)狀
4-7.まとめ
5. 事例分析
5-1. 菅英紋織に関する分析
5-1-1. 企業(yè)者的問題
5-1-2. 技術(shù)的問題
5-1-3. 管理的問題
5-2. 池內(nèi)タオル株式會社に関する分析
5-2-1. 企業(yè)者的問題
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
けた戦略展開」
5-2-2. 技術(shù)的問題
5-2-3. 管理的問題
5-3. 七福タオル株式會社に関する分析
5-3-1. 企業(yè)者的問題
5-3-2. 技術(shù)的問題
5-3-3. 管理的問題
5-4. 各企業(yè)の環(huán)境適応パターンと集積內(nèi)にとどまって事業(yè)展開することのメリット
6. 考察・議論
6-1. 今治タオル集積と集積內(nèi)企業(yè)における「危機(jī)」の関係性
6-2. 今治タオル集積と集積內(nèi)企業(yè)における「継続」の関係性
7. 結(jié)論と含意
7-1. 理論的インプリケーション
7-2. 実踐的インプリケーショ
……(新文秘網(wǎng)http://m.120pk.cn省略3335字,正式會員可完整閱讀)……
1989)によれば、
企業(yè)の衰退に関しての本格的研究が進(jìn)んだのは 1979 年からで、まだ歴史としては淺い研究
である。
ウェイツェルとヨンソン(1989)によると、組織の衰退とは「組織の長期にわたる存続
を脅かすような組織內(nèi)部・外部のプレッシャーを予測し、認(rèn)識し、回避し、中和し、適応
することに失敗した時の狀態(tài)」が衰退であるとしている
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。また、近年において今口(2009)
は、衰退とは「成長や発展傾向にある組織が何らかの原因で停滯に陥り、減少傾向に陥っ
た場合を指す現(xiàn)象である」としている。以上のように近年における組織の衰退の定義とし
ては、何らかの內(nèi)外要因に対して組織が適応に失敗し、減少傾向に陥った狀態(tài)と考えられ
る。また集積とは本來ならば狀態(tài)を指す言葉ではあるが、本稿では集積は企業(yè)の集まりと
いう組織群であると考えるため、集積の衰退の定義として集積內(nèi)の多くの組織が減少傾向
に陥っている狀態(tài)とする。
2-1-2. 繊維産業(yè)の現(xiàn)狀
上記では産業(yè)集積の定義と、その衰退の定義について見てきた。さらに本稿では衰退す
る産業(yè)集積の中でも繊維産業(yè)に著目する。
ここで繊維産業(yè)著目の理由として以下の図 3 を見ていく。これは、1997 年から 2005 年
における各産業(yè)の出荷額の増減率を示したものである。この図を見れば、最も衰退の著し
い産業(yè)は繊維産業(yè)であることがうかがえる。また前述の図 1、2 のグラフからも、繊維産業(yè)
が、生産額・企業(yè)數(shù)ともに産業(yè)間で比較しても最も衰退している産業(yè)のひとつであること
が分かる。つまり日本で最も衰退している産業(yè)を取り上げることで、他衰退産業(yè)に対して
も貢獻(xiàn)があるものと考え、今回研究対象として繊維産業(yè)選択に至った。
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今口(1994)
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今口(1994)
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図 3. 産業(yè)別輸出入額
出所:中小企業(yè)庁「規(guī)模別輸出額・輸入額」(2005)
日本の繊維産業(yè)は、かつては明治半ば以降の日本の産業(yè)革命の重要な擔(dān)い手として日本
の工業(yè)化を推進(jìn)し、戦後も基幹産業(yè)として日本の経済復(fù)興に貢獻(xiàn)した。しかし、1985 年の
プラザ合意以降は急速な円高により國內(nèi)では衰退の一途をたどっている
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。なぜなら中國を
初めとする諸外國からの安価な繊維二次製品の輸入が激増したためである。あまりにも急
激な輸入製品の流入は業(yè)界にとって脅威であった?嵕S業(yè)界は生き殘るべき企業(yè)も死滅す
るのではという危機(jī)感から、政府に「緊急輸入制限措置(繊維セーフガード)」の発動申請
をしたほどである。結(jié)果的に繊維セーフガードは発動されず、ますます繊維産業(yè)は輸入製
品に脅かされ國內(nèi)生産量は減少していった。
これは一見繊維産業(yè)が日本にとって衰退していくだけの産業(yè)であることを示しているか
の様に思われる。しかし一方で、規(guī)模の経済による安価な繊維製品に強(qiáng)みを持つ海外では
生産することの難しい高付加価値な衣料品やインテリアなどに関する分野では、國內(nèi)外共
に認(rèn)められ、國內(nèi)生産としての優(yōu)位性を発揮している一面もあるというのが今日の日本繊
維産業(yè)の姿なのである。これはどういうことだろうか。
日本の繊維産業(yè)が安価な製品を生産する諸外國に負(fù)けず 21世紀(jì)に生き殘っていく道とし
て、脇村・阿部(2001)は、グローバル化に伴う競爭市場が展開される中で國內(nèi)生産で生
き殘る道は、安価な製品が強(qiáng)みの諸外國にはできない用途分野の商品を作ることに他なら
ないとしている。具體的には高機(jī)能、多機(jī)能繊維素材、複合繊維素材及び高度加工染色技
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脇村・阿部 (2001)
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
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術(shù)とあり、これは量産には向かないいわゆるニッチで価格の高い分野ということである。
諸外國の輸入製品が規(guī)模の経済による安価さを売りにしていることを考えれば、高付加価
値製品を國內(nèi)生産で擔(dān)うことで、諸外國の低価格製品と國內(nèi)の高価格製品という二極化を
はかり、輸入製品に脅かされない市場を目指すことができるはずである。規(guī)模の面でも価
格の面でも諸外國には勝てない日本の繊維産業(yè)は、高価格・高付加価値製品で生き殘る道
しかないと言われている。
また山下(1998)は、日本の繊維産地が共通に抱えている問題として、大ロットに偏っ
た生産_により小ロットへの柔軟な対応ができないことや、製品のデザイン・企畫能力
がないため、高付加価値化で差別化されたテキスタイルを企畫・生産する能力に欠けるこ
と、そして中小規(guī)模の工程特化企業(yè)が倒産や自主廃業(yè)に追い込まれることで産地內(nèi)で工程
が完結(jié)しなくなる工程の歯かけを挙げている。
両者ともに小ロットで獨自性の高い製品が生き殘りの道と述べている。よって我々は、
繊維産業(yè)は決して海外に淘汰されるだけのものではなく、企業(yè)の働きによって殘すことの
できる産業(yè)であると考える。
2-2.地域中小企業(yè)経営に関する研究
産業(yè)集積に関する研究は産業(yè)集積を外観的に視たものが多く、これらは産業(yè)集積を経済
的視點、言わば俯瞰的に視た視點であった。ここでは産業(yè)集積內(nèi)の企業(yè)の視點、言わば仰
視的視點で検討する。それに伴い産業(yè)集積を構(gòu)成する企業(yè)としては、大企業(yè)ではなくその
地域ごとにある中小企業(yè)による集合群が一般的であるため、地域中小企業(yè)の定義を初めと
して中小企業(yè)経営に関する研究も必要であるだろう。
伊部(2009)によると地域企業(yè)の條件として、地域資源を活用し地域の産業(yè)を擔(dān)ってい
ること、地域経済に貢獻(xiàn)していること、特定の地域のニーズを満たすことを上げており、
この 3 つの特性のいずれか、あるいはすべてを満たす企業(yè)を地域企業(yè)と定義している。そ
して、この地域企業(yè)が大企業(yè)や競合他社に対する優(yōu)位性を持つことによって初めて地域の
活性化は可能になるとしている。
このような地域企業(yè)の研究について、內(nèi)田・金(2008)によると新しい時代の中小企業(yè)
は、制度的保護(hù)や大企業(yè)との格差是正よりも、コアとなる技術(shù)の形成や、地域資源を活用
した経営革新といった経営資源の充実化のほうに関心があり、中小企業(yè)を取り巻く外的要
因よりも、內(nèi)的要因にフォーカスした研究こそが必要であるとしている。
內(nèi)的要因に関しては內(nèi)田・金(2008)が主張する経営資源の重要性に加えて河崎(1993)
によると、高度に発展しつつある資本主義経済のなかで中小企業(yè)が存在してゆくには、高
い専門性や強(qiáng)い企業(yè)家精神、少數(shù)であるとしてもすぐれた人的資源等が必要であるとして
いる。つまり経営のあらゆる面での質(zhì)的レベルアップ、専門家、経営者能力の向上、その
経営力強(qiáng)化の重要性を述べている。
加えて、田中ほか(2002)によると、中小企業(yè)は常に自らを変革することでそれぞれの
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
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時代環(huán)境に生き殘ってきたが、環(huán)境が激変し、構(gòu)造改革が叫ばれている今大切なのは、構(gòu)
造が変化するから企業(yè)が変わるのではなく、個々の企業(yè)が環(huán)境に適応する結(jié)果として構(gòu)造
改革が可能であるとしている。
以上の先行研究を総括すると、中小企業(yè)経営には內(nèi)的要因にフォーカスすることが必要
であり、中でも経営者が主體となって內(nèi)的要因による優(yōu)位性を発揮させることが必要にな
ると考えられる。また、中小企業(yè)は環(huán)境変化の著しい現(xiàn)代において、環(huán)境の変化に先立っ
て自らを適応させ変革することが求められる。ゆえに次章では経営者主體、個別企業(yè)視點
を元に環(huán)境への適応を図ろうとする環(huán)境適応理論について検証していく。
2-3. 環(huán)境適応理論に関する研究
前述の産業(yè)集積の研究と地域中小企業(yè)の研究より、集積內(nèi)の企業(yè)が市場等の集積外部の
環(huán)境変化に適応し事業(yè)変革することが求められていることが明らかになった。では適応と
は何だろうか。高橋(1986)によると、適応とは環(huán)境の狀態(tài)に対して組織がその構(gòu)造・プ
ロセスをどう対応・変化させて有効性を確保するかということである。従って、環(huán)境と組
織の適応パターン、または環(huán)境の変化に対して組織がどのように対応するかのプロセスが
問題となる。
これは産業(yè)集積內(nèi)の企業(yè)についてもいえることである。西野(2006)は産業(yè)集積にはい
くつかの類型があり、その形成の過程や発展する経路は一様ではないと主張している。つ
まり集積內(nèi)の企業(yè)行動に_度があり、個々の企業(yè)の集合である産業(yè)集積の特性が異なっ
てくるということである。ゆえに集積內(nèi)の企業(yè)においても個々の企業(yè)に応じた環(huán)境適応プ
ロセスの議論が必要不可欠であり、この環(huán)境適応理論は企業(yè)の外部環(huán)境への適応行動を明
らかにするのに適した論理である。
狀況適合理論の主張は、環(huán)境および技術(shù)という狀況要因に対して、どのような組織形態(tài)
が適切かということであった
7
。しかしながら、大月ほか(1986)によれば、チャイルド(1972)
はコンティンジェンシー理論が環(huán)境決定的だと批判して戦略的選択論を主張している。組
織は環(huán)境によって一方的に決まるのではなく、環(huán)境⇔戦略的選択⇒組織⇒有効性という過
程で表されるように、環(huán)境と組織の間に戦略的選択という意思決定者の判斷が介入して組
織が決定され、組織は環(huán)境に制約された意思決定者が決めることになる。
では、このコンティンジェンシー理論を批判している、ネオ・コンティンジェンシー理
論と呼ばれる類型にあるマイルズ=スノー(1983)の分析枠組について視ていく。大月ほ
か(1986)によれば、組織の環(huán)境適応に対するマイルズ=スノー(1983)の分析枠組は、
管理者の戦略的選択が組織と環(huán)境をつなぐ重要な媒介環(huán)であること、管理者が組織の環(huán)境
を認(rèn)知し、再構(gòu)成し、學(xué)習(xí)する能力に焦點を當(dāng)てたこと、組織が環(huán)境狀況に対応する多様
な方法をとらえる視點を特徴としている。
マイルズ=スノー(1983)は組織の環(huán)境適応を分析する中で、有効な適応をしている組織
7
岸田(1985)
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
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には整合的なパターンが存在し、それにはいくつかの類型があることを明らかにしている。
彼らはこのような戦略パターンを戦略タイプないしは環(huán)境適応パターンと呼んでいる。戦
略とは、基本的には組織がその事業(yè)領(lǐng)域を選択することである。事業(yè)領(lǐng)域とは、その組織
が提供するべき製品またはサービスの種類、さらに提供するべき相手先としての市場の種
類も含められている。このような事業(yè)領(lǐng)域の選択には、その組織が持つべき技術(shù)の種類の
選択も含まれている。
2-3-1. 環(huán)境適応理論における 3 つの問題點
マイルズ=スノー(1983)によれば、環(huán)境適応パターンは組織が環(huán)境に適応する過程で
直面する製品や市場領(lǐng)域の選択である企業(yè)者的問題、生産と流通のための技術(shù)の選択であ
る技術(shù)的問題、機(jī)構(gòu)と過程の合理化および將來の環(huán)境適応能力を促進(jìn)する過程の形成であ
る管理的問題に対する組織の問題解決の適応サイクルに一定の安定的な整合性が生み出さ
れていることを意味している。彼らが識別している有効な適応パターンは、防衛(wèi)型、探索
型、分析型の 3 つの類型である。このほかに適応サイクルの間に整合的なパターンを持た
ない受身型という類型が存在し、このタイプの組織は環(huán)境の変化に適切に対応できず、結(jié)
果的に業(yè)績も悪化している。
図 4. マイルズ=スノーの適応サイクル
企業(yè)者的問題
製品・市場領(lǐng)域
の選択
事前的側(cè)面
將來の革新の
ための分野選定
管理的問題
事後的側(cè)面
機(jī)構(gòu)と過程の
合理化
技術(shù)的問題
生産と流通のため
の技術(shù)の選択
出所: マイルズ=スノー(1983)pp.30 より
マイルズ=スノー(1983)によると、組織適応の効果性は、実力者グループの環(huán)境條件に
ついての認(rèn)識と、組織としてそれらの條件にいかに対応するかについて彼らが行う意思決
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「産業(yè)集積における企業(yè)の生き殘りをか
けた戦略展開」
定とにかかっており、その意思決定に際して、3 つの問題を解決しなければならないとして
いる。この 3 つの問題とは前述した企業(yè)者的問題、技術(shù)的問題、管理的問題であり、説明
の便宜上、下記にその問題點の説明と解決方法を逐次的に論じる。
企業(yè)者的問題は、特定の製品またはサービス、ある目標(biāo)市場または市場區(qū)分などで、新
しい組織や急速に成長している組織、そして最近重大な危機(jī)から立ち直った組織において
最も顕著に表れる。新しい組織でも、進(jìn)行中の組織でも、企業(yè)者的問題に対する解決とは、
ある特定の製品・市場領(lǐng)域を経営者が受け入れたことを意味している。そして、受け入れ
たことが明らかになるのは、その領(lǐng)域に関連した目標(biāo)を達(dá)成するために、経営者が経営資
源をそこに投入することを決定した時である。多くの組織ではこの企業(yè)者的解決を、その
市場とそこへの指向性、たとえば、規(guī)模、効率、または革新のどれに重點を置くかなどを
表わしている組織イメージを発展させ、またそれを投影させることによって対外的にも対
內(nèi)的にも遂行しようとしている。
マイルズ=スノー(1983)はこの時點から技術(shù)的な段階がスタートするとしているが、そ
の後にも企業(yè)者的活動の必要性は消えることがない。企業(yè)者的機(jī)能は依然としてトップの
責(zé)任として殘っており、時間その他の経営資源をこの機(jī)能のために投入しなければならな
いと述べて企業(yè)者的機(jī)能の重要性を示している。技術(shù)的問題の內(nèi)には、企業(yè)者的問題に対
する経営者の解決を?qū)g際の運営に転嫁させるためのシステムを創(chuàng)案することが含まれてい
る。このようなシステムを創(chuàng)案するためには、決められた製品またはサービスの生産と流
通のための適切な技術(shù)を選択すること、そしてその技術(shù)を正しく動かすために情報とコミ
ュニケーションの統(tǒng)制とを新しくつなげたり、既存のつながりを改善することを経営者に
要求する。これらの問題に対する解決が得られると、組織システムの実行の第一歩が開始
される。しかし、この段階で現(xiàn)れ始める組織の輪郭が、技術(shù)的問題が最終的に「解決され
て」しまった時にも同じままであるという保証はない。実際の組織_は、次の管理段階
において経営者が環(huán)境との関係を確立したり、內(nèi)部の業(yè)務(wù)を調(diào)整したり統(tǒng)制したりするた
めの過程を確立するにつれて決められてくる。
最後の管理的問題は、組織のシステム內(nèi)における不確実性を減少させるという問題を指
す。企業(yè)者的問題、技術(shù)的問題で直面した諸問題の解決を成功させた組織のもろもろの活
動を、合理化し、安定化させていくという問題である。すなわち、組織が発展し続けるこ
とができるような過程を形成して実行していくことである。管理的問題の概念は適応サイ
クルにおける一つの中心要因であり、より明確に論ずる必要がある。この合理化と明確化
という二つの相反する機(jī)能の遂行には、組織の現(xiàn)在の活動を円滑に指揮することのできる
機(jī)構(gòu)と過程といった管理システムを創(chuàng)りながらも、そのシステムに固執(zhí)しすぎて將來の革
新的活動を妨げないようにする必要がある。
マイルズ=スノーによる適応パターンの類型化は、防衛(wèi)型、分析型、探索型、受身型の4
つである。マイルズ=スノーはこの4タイプの各々の特徴について次のように表現(xiàn)している。
防衛(wèi)型は、狹い製品・市場の領(lǐng)域を持つ組織である。このタイプの組織のトップは限られ
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けた戦略展開」
た事業(yè)分野では、高い専門性を持っているが、新しい機(jī)會を求めて領(lǐng)域の外側(cè)を探索しよ
うとはしない。このように狹く的を絞っている結(jié)果としてこれらの組織は技術(shù)、機(jī)構(gòu)、あ
るいは業(yè)務(wù)の方法を大きく変える必要はめったにない。彼らの主要な関心は、既存の業(yè)務(wù)
の効率を向上させることである。分析型は、比較的安定した事業(yè)領(lǐng)域を持つ一方で、変動
的な事業(yè)領(lǐng)域をも持つという2つのタイプの製品・市 ……(未完,全文共52079字,當(dāng)前僅顯示9367字,請閱讀下面提示信息。
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